南富良野町のシーソラプチ川へ、パックラフティングトリップに出かけました。
結果から言えば、パックラフトという道具の特性をフルに活かした、非常に濃度の高いリバートリップとなりました。

山と川、歩きと漕ぎ、アプローチとダウンリバー。
それらを一つの流れとしてつなげられるのがパックラフトの最大の魅力ですが、今回の旅はまさにその真骨頂を体感できる内容でした。

あえてカテゴライズする必要はないのかもしれませんが、
これまでに体験してきたさまざまなアウトドアアクティビティの文脈で考えると、
このスタイルは「BC(バックカントリー)パックラフティング」と呼ぶのがしっくりくるように思います。
十数年ぶりに下るこの川。
そして、パックラフトで下るのは今回が初めてでした。

記憶の中にある川と、実際にパックラフトで向き合う川は、まったく別の表情を見せてくれます。
いわゆる“核心部”だけでなく、アプローチから川の前後の流れ、森の深さ、地形のつながりまで含めて、このエリア全体に魅力が凝縮されていました。
改めて「自分は北海道というフィールドにいるのだ」という実感を強くさせられます。

まだパドリング技術は発展途上。
だからこそ、川に対して常に謙虚でいられる。
流れを読み、無理をせず、角度をつけ、エディを使い、常に「川に入らせてもらっている」という意識で進みます。
増水時を想像させる巨大な倒木が、川岸や流心近くに横たわる光景。
人の手がほとんど入っていない、まさに“ワイルド北海道”の川の表情です。

周囲は極めて自然度の高い森。
人工物は一切視界に入らず、ただ流れと木々と空だけがある空間。
この環境に身を置いているだけで、感覚が研ぎ澄まされていくのが分かります。
そして改めて感じたのが、
「パックラフトが最も活躍しているのは、実はダウンリバー中だけではない」ということ。
艇を背負って歩き、沢へ降り、源流的な空間へ入り込む。
ハイクとパドルが一体になっているからこそ、このルート、この景色、このつながりが成立しています。
BC(バックカントリー)パックラフティングという言葉がしっくりくる所以でもあります。

トリップの終盤、川は湖へとつながっていきます。
流水から静水へ。
水の動きが一気に変わり、パドルに伝わる感触も、空気の緊張感も切り替わる。
その瞬間、
「ああ、旅が終わるのだな」
と、身体が自然に理解する。
森の奥へ入り、川に身を委ねて、再び開けた水面に戻ってくる。
シーソラプチ川のこの一連の流れは、パックラフトという道具の本質と、北海道というフィールドの奥深さを、静かに、しかし強く教えてくれるトリップとなりました。

今回、宿泊させていただいたシーソラプチ川のほとりにある宿、ソラプチキャビン。リバートリップにも、冬季のスノートリップにも、もちろんアクティビティなしの喧騒を離れるための宿としても最適です。




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