北海道では秋から春の雪解けまで、水温と外気温の両方が低い期間が続きます。ドライスーツで体幹を守っていても、耳や手など露出している部位はあっという間に感覚を失います。手の冷えは握力低下・判断力低下・体力消耗につながり、低体温症のリスクも高まるため、適切な防寒ギアの選択は安全管理の一部でもあります。
テムレスのような一般的な防寒グローブは、落水時に内部に水が侵入すると保温機能を失ってしまいます。パドリング専用のポギー・グローブを選ぶ理由はここにあります。
生地の違いで選ぶ
**ナイロン生地(水濡れを防ぐタイプ)**は軽量でコンパクトに収納でき、秋口や春先の気温が下がり始めた時期に向いています。ただし真冬の本格的な寒冷期には保温性が不十分なこともあります。
**ネオプレン製(濡れた状態でも保温するタイプ)**は、冷たい水が苦手な方や晩秋・真冬・雪解けの増水期に漕ぎたい方に向いています。濡れても保温性を維持できる点が最大のメリットです。
着用スタイルの違いで選ぶ
パドルに巻きつけるポギータイプは、素手でシャフトを握りながらポギーの中に手を入れてパドリングします。波を被っても暖かさが保たれますが、落水時には素手の状態になります。パドリング以外の時間(上陸中・スカウティングなど)は別の手袋が必要です。
ミトン型・手のひら開放タイプは、最初から手に装着した状態で使います。手のひら部分が開いているため感触はポギーよりやや劣りますが、落水時やパドリング以外の時間でもある程度の保温が維持されます。使い勝手のバランスが良いタイプです。
**ミトン型・手のひら完全覆いタイプ(5本指タイプ含む)**は、常時保温が担保されますが、生地1枚分の感触の差でパドルのブレード角度の認識が変わることがあります。感覚に慣れが必要です。
自分の選択
私はパドリング時の感触を重視し、かつ激しい瀬を下る予定がないリバーツーリング中心のスタイルということで、ネオプレン製のパドル巻きつけポギータイプ(NRS Clutch Pogies)を選びました。秋のパドリングから春の増水期まで、通年快適に使えています。





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