美々川という名前——「川・川」が指すもの

フィールドノート

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ここから先は、ガイドやギアの話ではない。地名の由来や、川にまつわる昔の記録を、気になった時にメモしておく場所。

美々川は、勇払原野からウトナイ湖へ注ぐ短い川。名前の由来には諸説あるが、有力なのは「ペンケ・ペッ・ペッ」(penke-pet-pet)、「上の・川・川」というアイヌ語の説。支流の美沢川がかつて「ペンケ・ビビ」と呼ばれていたことから、「ビビ」自体が「ペッ・ペッ(川・川)」を短縮した形だとされる。


内陸を抜ける水の道

勇払という地名についても由来は定まっていないが、「ユー・プッ」(温泉の・口)と解釈されることが多い。この勇払と、日本海側を結ぶ内陸の交通路がかつて存在した。ルートは勇払川を舟でさかのぼり、ウトナイ湖・美々川・美沢川を経て陸路でシコツ(現在の千歳)に入り、千歳川を舟で下って石狩川へ抜けるというもの。行程はおよそ3泊4日を要したとされる。

出土した丸木舟

苫小牧市沼ノ端の旧勇払川右岸や、新千歳空港建設に伴う調査地では、アイヌの丸木舟や板綴船、メカジキの彫刻が施された櫂などが出土している。美々川を含むこの一帯が、かつて丸木舟の往来する交易路だったことを裏づける物証とされる。

美々川は、パックラフトとバイクラフティングで実際に下った川でもある。


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