Alpacka Raftの本社がある流域で起きていること——コロラド州南西部の洪水(2026年10〜11月)

世界のパックラフト情報

Alpacka Raftの本社と工場がある、コロラド州マンコス。その周辺の流域で、10月下旬から11月初めにかけて、2度の大雨による洪水が起きた。マンコス川、アニマス川、サンフアン川が水位を上げ、下流のユタ州ブラフやナバホ・ネーションの集落にも被害が広がっている。

以下は、2026年11月4日時点で、公的機関の発表と現地の報道から確かめた事実をまとめたもの。状況は今も動いている。

Alpacka Raftの艇は、このマンコスの工場でハンドメイドでつくられている。日本の販売店のひとつとして、その町と流域がいまどうなっているのかを、まずは事実として書き留めておきたいと思った。支援の窓口も末尾にまとめたので、できる形で関わってもらえたらと思う。


2週続いた大雨

1回目の大雨は10月22日前後、2回目は10月31日から11月2日にかけて。1回目で地面が水を含み、道路や橋が傷んだところへ、2回目の雨が降った。

マンコス川のほか、アニマス川、サンフアン川、ドロレス川、ラプラタ川などが洪水になった。コロラド州知事は10月22日に災害緊急事態を宣言し、対象はのちに12の郡に広がった。10月31日には、連邦政府に大規模災害宣言を要請している。

マンコス

マンコスでは、11月1日の夜、町の中心部の一部に避難指示が出た。指示はその後解除されている。

国立気象局によると、マンコス川の水位は11月2日に約8.1フィート(約2.5m)。洪水の基準とされる6.0フィートを上回った。

洪水は町の下水処理の池を越え、川沿いのコットンウッド公園も大きく傷んだ。町は、公園より下流でマンコス川の水に触れないよう呼びかけている。水道水が汚れた兆候はないが、土砂が増えたため、1〜2週間の節水を住民に求めている。

サンフアン川——パゴサスプリングス

マンコスの東、パゴサスプリングスの町なかを流れるサンフアン川は、11月1日の夜に約16.8フィート(約5.1m)で最も高くなった。前の週の最高は約15フィート。一時は最大22フィートと予報され、1911年の洪水を超える水準になるおそれがあった。

川沿いでは家が1軒、通りへ崩れ落ちた。浸食された岸の上にある町の歴史博物館は、倒壊の恐れがあるとされた。この町は、前年の2025年10月にも大きな洪水に遭っている。

アニマス川——デュランゴ

デュランゴを流れるアニマス川は、11月2日の朝に約8.5フィート。前日の約4.1フィートから、1日で倍近くになった。市の警察は、急な流れと流木、下水が混じるおそれから、アニマス川でのレクリエーションを禁止している。

川沿いの介護施設に水が入り、入所者は郡のフェアグラウンドへ移った。移動住宅のパーク5か所とその周辺にも避難指示が出た。

下流——ブラフとナバホ・ネーション

マンコス川とアニマス川は、どちらも下流でサンフアン川に合流する。サンフアン川はその先、ユタ州のブラフやナバホ・ネーションの集落を通り、レイク・パウエルでコロラド川に入る。

ブラフでは10月25日、サンフアン川が1時間で2フィート上がり、夜に避難指示が出た。翌日、ブラフの水位計は26フィートを示した。その1週間前は約7フィートだった。ブラフと近くのナバホの集落アトシティ・キャンプでは、約20の世帯と事業者の家や店が被害を受けた。上流の下水の池が壊れ、ブラフ周辺の川の大腸菌は通常の約25倍になったと、郡の公衆衛生局が伝えている。

ナバホ・ネーションは緊急事態を宣言した。ナバホ側によると、影響を受けた人は1,000人を超える。ユタ州側のモンテズマクリーク、アネス、ブラフでは、約150人が家を離れている。ニューメキシコ州のシップロックでも、サンフアン川が洪水の基準を上回り、下水処理場の浸水や、水道と電気の停止が起きている。

流域というつながり

コロラド川とその流域については、写真家ピート・マクブライドの本を紹介したときにも書いた(ピート・マクブライドの新著『The Colorado River: Chasing Water』)。今回の洪水が起きたのは、そのコロラド川に注ぐ支流の、さらに上流の町々になる。

支援の窓口

寄付や物資を送る前に、各団体の最新の案内を確かめてほしい。必要なものや受け付けの方法は、日ごとに変わっている。パゴサスプリングスの町は、洪水に便乗した寄付の詐欺にも注意を呼びかけている。

  • パゴサスプリングスとその周辺:南西コロラドのコミュニティ財団(The Community Foundation serving Southwest Colorado)が、緊急救援基金「2026 Archuleta Flood」を立ち上げている。物資の持ち込みは受け付けていない。

→ 町の公式サイトの案内

  • ユタ州ブラフ:Bluff Community Foundation が寄付を受け付けている。

→ Bluff Community Foundation

  • ナバホの集落(ユタ州側):飲み水、毛布、携帯の充電器などの物資が求められている(10月31日時点の報道)。

→ KUTVの記事


出典(確認日:2026年11月4日)

  • The Colorado Sun「Flooding inundates southwestern Colorado as San Juan River crests below historic forecast」(2026年11月2日)
  • The Cortez Journal「Mancos residents asked to conserve water after flooding」(2026年11月2日)
  • 国立気象局(NWS)グランドジャンクション 洪水警報(2026年11月1〜3日)
  • コロラド州知事室 災害緊急事態の宣言(2026年10月22日)
  • パゴサスプリングス町「Community Emergency Relief Fund Activated」(2026年10月23日)
  • The Salt Lake Tribune「San Juan River flood devastates Bluff and Navajo Nation communities」(2026年10月30日)
  • KUTV「Navajo communities in need of donations after floods displaced 150 residents in Utah」(2026年10月31日)
  • Navajo Times/Source NM(2026年10月下旬〜11月2日)

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